カウンセリングの勉強をしていると、課題の分離という言葉に出会います。課題の分離というのはどういうことなのでしょうか?例えばクライアントの主訴(悩み事)を聴いていてクライアントの兄弟がご近所トラブル抱えているという問題があったとします。みかねて自分の兄弟の代わりにカウンセリングを受けにきたとします。
この場合は自分で住まいを持っている大人の兄弟のことを他の兄弟が心配して相談をするということでとてもわかりやすく、ご近所トラブルを抱えている本人が解決すべき問題、もしくは本人が動くべき問題であるということははっきりとわかります。つまりクライアントの問題でなく、クライアントの兄弟が解決する課題であるので、課題を分離しましょうということです。
課題の分離というと、自分でコントロールできないことを悩むこと。変えることをできないことに注力するのでなくて変えることができる自分のことを変えましょうという話でした。理由として
- 相手の気づきや失敗をする経験のチャンスを奪う。
- 自分のことをコントロールするのも大変なのに言わんや他人をやという考え方。
この2つは知っていました。
しかし昨日大愚和尚さんのYouTubeを聴いていてハッとするような一言がありました。「他人の問題に口を挟むとその人との間に緊張が走る」というのです。これは初めて聞く解釈だなと思いました。
でもよくよく考えてみれば、当たり前の問題ですよね。自分で考えるべきことを自分以外の他人が口を挟んだり動けば、感謝する場面だけでなく、いらないお世話なのにということも起こるわけです。また本人が意図しない結果を招くという誤算もあるのです。
この例ではそれぞれ生計を別にしている兄弟の心配をその人に代わってカウンセリングにきているという意味で,課題の分離としてわかりやすいです。
しかしこれが20歳前後の子とか例えば失敗することが見えているのにという子相手だったらついやりすぎてしまうし、また実際に親として出ていかなければならないという場面もあったりするのです。
このあたりはとても、判断が難しく注意をしないといけないところと思います。
とにかく手や口を挟むことなく、話をしっかり聞くとういうことは相手が必要としているならOKだと思います。ここで、相手を評価するような言葉も相手を遠ざけることになるので気を付けたいところです。
ついついやりがちなところです。今日は「課題の分離」について書きました。