昨晩、日本メンタルヘルス協会のZOOMでの講座は森田療法とゲシュタルト療法のお話でした。
森田療法というのは大正時代に森田正馬さんが考案した方法です。治療も禅の思考とかかわりがあるようです。不完全を楽しむ、あるがままと説いた療法です。
ゲシュタルト療法(F・パールス)では、人間は、どこにいらいらするのか、それは全体の中で欠けているところに目がいきその点に不満を持つ。すでに十分にあって恵まれている点(満たされているところ)には目が行かないし気がつかないという人間の特徴に気づくためにエンプティチェアという治療方法が紹介されました。
エンプティチェアのやり方
対面で椅子を2つおく。
- 一方に座り、一番問題だと感じている相手に向かって感じていることをぶつける。
- 終わると対面の反対の方の椅子に座り相手側の立場に立ち相手側の心情を推察して、反論をする。
- 終わるとまた、椅子を変わり相手側の椅子から相手方の立場に立って反論をする。例えばとても悩んでいるお姑さんがいたとして、最初はお姑さんに悩んでいることを打ち明け、自分の思いを伝える。終わると、お姑さんの気持ちや立場を想像して自分自身がお姑さんとなって反論をするのです。
エンプティーチェアで分かること
お姑さんの立場に立つたびに「ああそうなのか」と許せたり、自分のできることは何なのだろうかとか、いずれにしてもこのエンプティチェアを始める前と後とでは気持ちの在り方がかわったことに驚かれるのではないでしょうか?
いわば強制的に相手の立場に立って考える機会を持つということです。もちろん自分の言いたいことも吐き出した上でです。
具体的なやり取りをここで書くことをしませんが、ストレスは完璧主義で完璧を求めることから生じるとされています。足りない所を責めるのでなく、相手のやっていてくれたことにもこのエンプティーチェアできがついていくはずです。
こういう書き方をするのは、何度もエンプティチェアのロールプレイングを見てきたからです。
エアーエンプティチェアでもOK
相手との人間関係に悩むとき、頭の中で椅子を置いてみて役割を交代しながら、やってみるといいのではないかとおもいます。椅子のないエアーエンプティーチェアを頭に浮かべ、電車の中で一人で頭の中でやってみてもいいし、やってみて損をすることはないと思います。最初、苦手と感じている人を擁護してみるということに抵抗を持つ人も多いと思いますが、相手を理解するのに役立つはずです。
今日はゲシュタルト療法、エンプティチェアのことについてかきました。